#9「番号」
病院の待合室で、自分の受付番号が表示された。
立ち上がって、診察室のドアへ向かう。
そのとき、
ドアの横に立っていた人が、迷いなく中へ入っていった。
一瞬、
自分の番号を見間違えたのかと思う。
でも、すぐにドアが開いて、
看護師さんがその人を静かに外へ出した。
何も言われない。
何も説明されない。
「どうぞ」
そう言われて、そのまま診察室に通される。
もう普通に診察が始まっていて、
さっきのことは、最初からなかったみたいだった。
世界が修復されるのは、とても早い。

絵本作家・イラストレーター
病院の待合室で、自分の受付番号が表示された。
立ち上がって、診察室のドアへ向かう。
そのとき、
ドアの横に立っていた人が、迷いなく中へ入っていった。
一瞬、
自分の番号を見間違えたのかと思う。
でも、すぐにドアが開いて、
看護師さんがその人を静かに外へ出した。
何も言われない。
何も説明されない。
「どうぞ」
そう言われて、そのまま診察室に通される。
もう普通に診察が始まっていて、
さっきのことは、最初からなかったみたいだった。
世界が修復されるのは、とても早い。
